ハリウッドでアジア系のスタッフ、キャストによる映画が製作されて米国内でヒット(3週連続1位!)したということは画期的。
でも、つまらない。
これはポリティカルコレクトネスという風潮に上手く乗っかった偽善的ヒットか?
と邪推したくなるほどつまらない。
なぜつまらないかと言うと、古典的シンデレラストーリーを全てアジア人に置き換えただけの話だからですね。米国人にとってはただそれだけでも新鮮味があったのかもしれませんが。
単にキラキラのシンデレラストーリーを求める人にとっては満足でしょうが、それを上回る付加価値はこの映画には見受けられません。
長年に渡る(主に米国での)アジア人差別に対する痛烈なるカウンター、というのが本作の位置付けのようですが、その切り口が少し幼稚な気がします。
特に冒頭のシーンが「アジア人を差別する欧米人ザマーミロwww」のようなノリで頂けません。もちろん人種差別はあってはならないことですが、それを打ち負かす方法が…金かよ…って言う。
要はこの映画、やっていることが札束ビンタなんですよ。お金の使い方が下品なのがすごく気になる。
これがね、悪役だったらいいんですよ。どんなにゲスいお金の使い方しても。
結局、お金の使い方は何よりもその人自身を表しますから。