Hiromu

ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the RainbowのHiromuのレビュー・感想・評価

4.0

この作品の良い所は、ルビィ、理亞にスポットライトが当てられていることだと思います。勿論、旅立つ3年先陣の儚さもありますが、何より妹達、バトンを受け取った者達の成長物語がしっかり描かれている。
成長の過程は本編の北海道ストーリーで、もう一押しをこの映画で補完しています。
そんな成長を実感するダイヤの少し寂しげな表情も素晴らしいです。

加藤達也さんの音楽、AqoursやSaintSnowの楽曲は本編を色々と思い出し感動に導いてくれます。

しかし、同じく1年生の花丸ちゃん、ヨハネちゃんのキャラ造形がイマイチだったり、小原親子の物語がどこか無理くり感があり話が繋がらない2話完結のストーリーを2つくっつけたような構成で前半は少々本編にも稀に見えてた今シリーズの弱点が現れてしまっていました。

番外のコミックで1年生の3人が自分達の立つステージを選ぶ話があるんですが、そういうのを盛り込んで1年生の成長物語に重きを置いて欲しかった。

とはいえ、内浦に戻ってからの"エモさの畳み掛け"は酒井さんの手腕の凄さを見せつけられました。
挿入歌に「キセキヒカル」を発案した鈴木愛奈さんの作品愛も感動です。

何かとμ'sと比べがちだった今シリーズでしたが、ちゃんとAqoursはAqoursの道をしっかり歩み、製作陣、キャスト達、沼津の方々の愛が作り上げた素晴らしい作品だったと思います。

何か悩んでいたりする時、小さなヒントをくれる優しく暖かい作品です。

総評として星4です。
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