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それいけ!アンパンマン かがやけ!クルンといのちの星のlpのレビュー・感想・評価

3.0
言わずと知れた「アンパンマン」の映画である。

「ドラえもん」や「名探偵コナン」、「クレヨンしんちゃん」に「ポケモン」といった、東宝が手掛ける有名どころは毎年抑えているけれど、さすがに「アンパンマン」は守備範囲外(そもそも上映が1日1回のモーニングショーのみとか、無理なスケジューリングをされてることも多い。)ということで、今までに鑑賞した経験は無し。
そんな私に今年は転機が訪れた。2歳の姪を連れて観に行った姉が、「大人でも意外と楽しめる」という感想を残したことから始まり、TwitterやFilmarksでも観た人はメチャクチャ少ないけれど、観た人の評価は軒並み上々とあって、いよいよどんな映画か気になってきた!しかも、秘宝ホラーまつりの会場であるキネカ大森で観られるとあって、意を決して観に行くことに。

まず、驚いたのはアンパンマン映画特有のルールが存在すること。小さいお子様の映画館デビューを後押しするため、「お子様が恐がらないよう、館内を真っ暗にしない」「音量は控えめ」「歌と踊りの時間帯を設ける」という3つのルールが存在する。※公式サイトにも記載あり。

そんな訳で、普段の映画館とは少し雰囲気が異なる環境での映画鑑賞。アンパンマンの登場に興奮する子どもがいたり、入場者プレゼントのタンバリンを鳴らす子どもはいるけれど、大人が配慮すべきだと自然に察せられる空間なので、全く気にならない。上映中に小声で喋ったり、スマホをチェックする観客が散見される普段の映画館に比べても、非常に鑑賞ストレスが低い映画体験となった。

映画の内容の方も確かに上々で、冒頭から戦闘シーンを盛り込むヒーローアクションのツボを突く展開に少し感心。「生きる意味」に軸足を置いたストーリーもしっかり練られている。インド映画の如く、歌と踊りが満載の歪な構造ながら、これだけの事が出来ているのは大したもの。大満足とは言わないまでも、素直に感心させられた。
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