シネマJACKすぎうら

万引き家族のシネマJACKすぎうらのレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
4.9
日常的に軽犯罪に手を染める、
一般人の心の暗部を描く映画ではない。
決して。
格差社会への批判?
そんな単純なものでもないと思う。
だから、このような家族が日本に実在するかなど、もうどうでもいいことなのだ。

少なくともこの物語の背景になるような出来事は、我々の住まう社会の中に存在する。日本のみならず、世界中で。間違いなく。だから、想像を巡らさなければならないんじゃ?

彼らは何故寄り添うのか?寄り添わずにはいられないのか?
社会的な問題は、政治だけのせい?
いやいや。

終盤登場する二人の捜査官。
一般的には、彼らは善意の第三者であり、
社会的には"良心"の象徴とも映りうる。
しかしこの映画では、そうはならない。

私に言わせれば、彼らこそ醜悪な"欺瞞"の象徴。哀しいかな、私自身もそのひとりなのかも。

もしかしたら、、この映画で描かれる不条理は、そもそも永遠に解決できない問題なのかも知れない。
人とは社会とは、、所詮そんな哀しいものと言えるのでは。だからこそ、この物語は麗しいほどに美しく、観る人の心を鷲掴みにして離さないのだろう。

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https://youtu.be/9Lmg1WySOwk