ネルフまる

万引き家族のネルフまるのネタバレレビュー・内容・結末

万引き家族(2018年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

レビュアー試写会、汐留にて一足先に鑑賞。

これまで描いてきた是枝ワールド全開という感じで家族の生活のリアルさは画面越しながら生々しさがすごい。ドキュメンタリーぽいといえばそうなんだけど、子役の自然さもそれを囲む大人俳優陣たちの演技もとにかく自然で本当の家族にしか見えない。
前半パートはそんな感じで貧乏ながらもそれなりに幸せに生活をしているように見えるが、後半パートでは不和が生じ始めて、ある事件をきっかけにどんどん崩れてしまう。前半と後半で家族にしか見えなかった彼らたちが本当に他人に見えてしまうので恐ろしい。
ある正しさを基準にすると彼らはまさしく他人同士なわけだけど、その基準を十把一絡げにあてはめることは正しいのかという問いの投げかけ。括弧付きの正しい姿に戻してしまうことで、困ってしまう人もいる。一方では正義に見えるものが、ある一方では悪であるというのは普遍的な命題。
大雑把にいうと家族を描きながら社会を描く、その逆も然りの是枝ワールドの正当なアップデート。幸せとはなんだろね、というとてもモヤモヤする映画でした。

http://www.kore-eda.com/message/20180605.html
↑村上春樹の壁と卵の話と同じような話をしている。小さい物語で抵抗するしかない。