さすが是枝監督というより他ない。
何度も描いてきた家族をテーマに据えているが、これまでの作品に見られた要素も多分に含んでいると思う。
絆って人と人とで違いますよね。
それはどんな形であれ、危うくもある。些細なきっかけでも大きく変わってしまう。
相変わらず子役の子、今回の兄妹は実に素晴らしかった。常連のリリー・フランキーや樹木希林だけでなく、安藤さくら、松岡茉優。
あの家族がベランダで見えない花火をみんなで一緒に見ていた、あの家族をいつまでも観ていたかった。
今更言うまでもないんでしょうが、バランスというか、情報は全て提示しないで観客に考えさせるのがめちゃくちゃ上手い。
りんちゃんがあの場面で描く絵が切なすぎて号泣しかかりました。
画面を観ていられないほど。
りんちゃんにとって、祥太くんにとって果たしてこれで良かったんだろうか。考えずにはいられない。
是枝監督の静かな、しかし確かな社会への怒りを観た気がしてます。
