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万引き家族のwoosのレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
4.2
TOHOシネマズ新宿にて鑑賞。
2018年新作劇場鑑賞54作目。
客席は9割くらい。
テーマ「本当にある家族」
今週のウォッチ作品。

[全体として]
この言い方は不適切な言い方だが、日本の底辺家庭のお話。ただしこれは擬似家族であって、社会から、家庭から爪弾きされた人々が寄り添って生きているストーリーだ。
ケン・ローチ監督の作品のテーマと同じような感じだと思った人も多いかも。
そして、共通するのが虐げるものも、虐げられるものも正しくないと言うことだと思う。子供に罪は無いが。。
奇しくもつい最近、幼児を虐待死させてしまった親が逮捕されたニュースがあったが、この作品でもそれと似たケースがあって何とかならないのかと思ってしまう。
そういう親は少しでもこう言う作品を観て我に返って欲しい。
それとは別に、友人に腹違いの兄弟がいるが、普通の兄弟より何故か絆が強いように思う。特別な環境で繋がれた人間関係のがより強固になるんだろうか?

[良かったところ]
是枝監督の映画はいつも子供が名演技をするが、この映画でも御多分にもれず、素晴らしい。
ムービーウォッチメンの「フロリダプロジェクト評」で宇多丸さんが言っていた、子供時代の終わりを子供が実感するというシーンがこの映画にもあって、それが擬似息子祥太くんが演じていたのがとても印象的だった。
もちろん演じている人たち全て素晴らしかった。
細野晴臣氏の音楽も素晴らしく、不穏な音楽や、逆に美しく楽しい場面全てを彩っていた。

[気になったところ]
この映画内でのバランスはこれでいいが、この家族がそれぞれどんな人生を歩んで来たのかや、これからどうなるのかが気になるが、それは観た人が考えればいいか。

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このタイミングで劇場で観るべきです。
オススメです!
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