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万引き家族のcanaのレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
4.0
何が家族を家族たらしめるのか。
本当の絆とは、幸せとは、何なのか。
綺麗事なしにそんなことを考えさせられる映画でした。

小さなボロ屋に住む6人。
主に万引きや日雇い、おばあちゃんの年金でのその日暮らしの生活。
風俗で働く若い女。
拾ってきた学校に行っていない子どもたち。

彼らの繋がりは血ではなく犯罪だったかもしれないけど、どんな繋がり方だろうと、
そこには“家族”の姿が確かにあって、ささやかな日常のやりとりがとても微笑ましかった。

6人がしていたことは間違いなく犯罪で、終盤の池脇千鶴の話はド正論なはずなのに、すごく理不尽で馬鹿らしく感じられてしまった。

絆と貧乏である背景が複雑に絡み合いすれ違ってゆく姿がもどかしくて、悔し涙がボロボロ止まらなかったです。
(上映終了後、さぞかしみんな泣いただろうと周りを見たら私だけだったけど笑)

メイン6人の演技が本当に全員秀逸!
名シーンを挙げるとキリがないので書きませんが、中でも安藤サクラとリンちゃんの演技には胸をえぐられました。
お風呂のシーン良かった。

祥太は数年後にイケメン演技派名俳優になっている姿が目に浮かぶわー笑

縁側でみんなで見た“見えない花火”はあの家族そのものだったのかなと思います。

これは今年絶対観るべき一本!
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