万引き家族のmmのネタバレレビュー・内容・結末

響きました。
語彙なさすぎてうまく説明できないけど、感動したとかそういう言葉よりは響いたとかいう言葉の方があってるかなと。

この家族は、本物じゃないけど偽物でもないのかなと。ただ出てくる登場人物のその時その時の感情があって、それは本物とか偽物そんな言葉にはできなくて、紛れもなくそこにあったものなんだろうと思った。
万引き家族は、社会から見えない存在、見過ごされがちな人々の声なのかなっていう解釈を私はしました。

シーンとしては、夜の駐車場のシーンと雪だるま作るシーンが印象的でした。音楽の不協和音の感じと映像の美しさにグッときました。
あと、安藤サクラさんのセリフで「拾ったんです。捨てたのは他の人なんじゃないですか。」があってとても印象的でした。両親とか家族に捨てられたって意味ももちろんあると思いますが、社会に捨てられたっていう意味合いもあるんだろうなと感じました。

ラストのバスのシーンでは、祥太は口パクで何かを言っていて、私にはそれが「父ちゃん」に見えて言葉にしないところに祥太の決心があったのかな。子供は強いですね。

裏切られていたとしても、利用されてても、本当の家族でなかったとしても、瞬間の幸福っていうものはあったんじゃないのかな。

(ちょっと残念だったのは警察官で出てきた高良くんがイケメンすぎてむしろ不自然だなと感じてしまいました…イケメンは目を惹くからこういう役でポンって出てくるとなんだか違和感とか思ってしまいました。)

さすがパルムドール！
観るべき邦画 だと思いました。