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万引き家族のkoyaのレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
4.5
産みの親より育ての親、という部分が大きかったと思います。
あまり事前に情報あえて入れないで先入観なしで観ようと思いました。
リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、樹木希林、子役の2人、役者さんがとても良かったです。

『誰も知らない』と『そして父になる』に新しい年金で・・・という部分を加えた世界で、是枝監督の社会問題への目がわかります。

決して、娯楽作ではないと思うのですが、こういう映画は必要だと思います。身内だから、血がつながってるから、にあまりにも縛らていませんか?というのが正直な気持です。

たまたま、私が父を亡くしたばかりで、冠婚葬祭であるとか、遺産相続であるとか、色々実際あるなかで、本当にうんざりするくらい出てくるのが「血がつながってるから」とか「身内だから」とか「親戚だから」という縛りですね。

この映画に出てくる家族は、一種の疑似家族で法的な効力は全くありません。親だから、子供だからというものがないけれど、家族。
法的な効力だけが、個人の(特に子供の)幸せなのか、という点を浮かび上がらせています。
では、どうするべきなのか。映画は答えを出しません。

観客が考えるべきです。自分と照らし合わせてどうなのか、考える映画だと思います。
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