寿司

万引き家族の寿司のレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
4.1
是枝作品を観ると現代風俗の断片を見せつけられる。これがもし18世紀、地方で起きたことだったら、と考えると見え方は変わる。整備された環境の厄介さ、絆まで整えようとする社会の不気味さ。
樹木希林から漂う老いてく体の匂い、そして死の匂いが、この作品の「人間み」なるものを決定付けている。私はこの匂いを生で嗅いだことがあるから、余計感情を持ってかれてしまったな。
それまで映し出されていた家族が「他者」として映し出されていく後半、撮り方はもちろん、演出が上手すぎて脱帽。無意識のうちに他者という関係性を刷り込まれていく演出よ。上手い。
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