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万引き家族のshokenのネタバレレビュー・内容・結末

万引き家族(2018年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

少女を後ろから抱きしめて、愛してるから叩くってのは嘘、愛してたらこうするの、というようなことを言う安藤サクラ。そうだよなと気付いてハッとした。
正論で尋問してくる池脇千鶴に、捨てる拾うの社会的には認められない意見をするこれまた安藤サクラ。負け戦というか元々相手にならない言い合いのようで、そのうち堰を切ったように涙が出てきたところはグッときた。自分も悔しかった。
この二つのシーンが特に印象的だった。

そもそも血の繋がりはないのに一緒に暮らしてるリリー・フランキー家そのものが色々と皮肉っぽい感じがした。

全体的に、まともに真正面から訴えても届かない、法の壁には逆らえない、下手すると問題視されたりすることを、形を変えて全力で真っ直ぐにぶっ刺してきた感じ。映画ってそもそもそういう側面もあるんでしょうけど、この作品の是枝さんのエネルギーは凄まじかった。
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