snowong0922

万引き家族のsnowong0922のレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
4.0
誰かが喋ってる裏で誰かが喋ってる。とうもろこしの粒が飛ぶのも気にしない。年頃の子は自分の狭いスペースがどうしても欲しい。いちいちあまりにもリアルだったから、思わず私もその家族(のつくる空間)を愛してしまって、だから急に社会が正義を掲げて立ちはだかってきたとき、あれあれ、さっきの喧騒よりもよほど普段耳慣れてるのはこっちの理屈だけど、あれあれ、心が納得できない、ってなって、まんまとこの映画が意図したであろうメッセージを体感させられたのでした。ただただ家族がリアルで、小学校のときに一緒に過ごしてた、毎日同じTシャツを着てた男の子とか、プリントの提出がどうしてもできない子とか、給食当番の着る服を洗ってこない子とかのことを思い出さずにはいれませんでした。知ってるもの。これを見て、私は一体何をするのか。私がそのリアルを知ることが何になるのか。この映画に多分興味も持たないような、映画を観になんていけないような家族に想いを馳せて果たして、その先に何があるのか。そんなことまで考えました。答えはまだわからないんだけど。

野崎洋子さんのブログの感想が、とっても共感できました。https://themusicplant.blogspot.com/2018/07/blog-post.html?m=1
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