戸籍を持てない家庭や、非嫡出子問題、養子を持つ家庭など…。現在社会的に関係を"証明"できない家族も増えている世の中を背景に、家族の繋がりが何かということを是枝監督なりに表現した熱血な作品だと思った。
家族の繋がりは絆だ。家族とはもっと広範囲な共同体でもいい。そう思いたいが、実際は血縁という何よりも濃い関係が最も強力で、そのことに対する焦りが治と信代の絡みで如実に表されていたと思う。
治と信代のことを親のような存在だと思っているが、実際は別に実親がいる。今のこの家族とは何なのだろう?妹に万引きをさせる罪悪感から独自の道徳観を確立していく祥太の演技がとにかく最高だった。
凄く面白かったが、強引なシーンがたまに気になった。