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万引き家族のmihoのレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
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警察の言葉たちが、常識や先入観に囚われすぎて真面目"腐っていた"。彼らもまたそういう人間に見えた。でもそれはそれまでの段階で他人で構成された家族の温かさを見てきたからこそ言え、感じられること。知っているから、そんな言い方ある?ってなるけど、何も知らない人が表面だけで判断したら、ああいう質疑になる。そりゃそうだ。何も知らずに頭の中だけの判断基準で物事を判断することはあまりにおこがましく、乱暴で、そして時にそれは間違いであり、誰かを傷つける可能性があるということなんだね。
好きだったらこうするんだよってハグするシーン、お母さんって呼んだ?のシーン、この2つのシーンが愛と家族の矛盾を孕んでいるように感じて、とても辛かった。
家族って、なんだろう。果たして本当に血がそんなに大事なのだろうか。幸せなのだろうか。そんなことはない。虐待で傷つけられたり亡くなる子供は後を絶たない。かと言って犯罪をさせて教育を与えず騙し騙し育てるのもよろしくない。

一度じゃ消化しきれない映画だった。
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