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万引き家族のHIROのレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
4.5
特殊な形ではあれ、社会の構成要素の一つである「家族」の物語を通して、社会の複雑さを考えさせられる映画、だったと思います。
飛行機で映画を見て、そしてスマホを手に感想を考えレビューをのうのうと打ち込む…そんな余裕のある生活ができる自分にとって、人間が創り出してきた倫理観や公的権力は当然のことで、それらが社会構成員に求める役割を、おそらく正常に果たす家族のうちの1人にとっては、「万引き家族」はとても印象的でした。
登場人物たちの詳しい経歴は映画であまり語られなかったけれど、各々何らかの理由で、人間の歴史的結果が社会に要求する姿から彼らは逸脱し、一般的な倫理観や公的権力と対立している…。
「そんな家族が自分が属する日本社会にいるかもしれない、国際まで視野を広げればいるかもしれない」そう考えると、社会の多様性を痛感するとともに、平等にしようと政策提言することが、方法次第で必ずしも万人にとってプラスにはならない、と感じました。
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