ゆう

万引き家族のゆうのレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
3.8
『誰も知らない』から一貫して描かれてきた"家族"という命題への集大成とも言えるべき作品だと感じた。
ネグレクト、血の繋がり、連れ子…等々、今までの全ての題材が盛り込まれているわけで、この作品が評価されカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したのは素直に嬉しいですね。

『産めば母親になるのか?』というセリフは虐待のニュースなんかを見る度に思い起こされるシーンになるだろうし、『子供たちからは何と呼ばれていたか?』という問いも、お母さん、お父さんといった呼称、"家族"というカテゴライズの意味について考えさせられるではないか。

「選択的夫婦別姓制度」について最高裁で争われる事になり(2020/03/08現在)、判決がどうなるかは分からないが、同じ姓を名乗らない事で家族愛は希薄になるのか?という事についてもリンクする正に"今"を描いた作品でしょう。
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