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万引き家族の0000のレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
4.7
家族の定義や母親の定義。
それは血の繋がりだったり、子を産んだことだったり。
それは単なるカタチであって、実際違う家族や母親と一緒になる方が幸せだったりもする。
しかし世間にとっては、単なるカタチは単なる幸せよりもはるかに繋がりが深いということ。そこに愛が有る無いにしろ。

結末は"家族"というテーマで、強いメッセージ性を感じた。
虐待や育児放棄、血が繋がっていたとしても、親が子に愛を注ぐかどうかはわからないし、何をしても現実は変えられない。

"誰も知らない"や"そして父になる"に続いて家族の在り方をテーマとした作品。
是枝監督の視点は残酷だが、今の日本で起こるリアルを描いてる。

なぜしょうたはわざと捕まったのか。
オサムが大切にしていた"繋がり"にはどんな意味があったのか。
ノブヨにとって、最後の最後までしょうたやりんは家族だったのか。
なぜ亜紀は最後家を見にきたのか。
ラストシーンのりんは何を見ていたのか。

ぼんやり終わって、わからないしどうしようもないよなって思った。
"繋がり"って何の意味があるのだろう。

リリーフランキーさんに樹木希林さん、安藤サクラさんに松岡茉優さん、池松壮亮さんに高良健吾さん、池脇千鶴さんに柄本明さん。
キャストのキャラ使いが絶妙。
わりとしっかりと俳優陣を揃えてしまうとハードルが上がったり、仕上がりが良すぎて深みが感じれない印象があったが、この作品はいい具合に粗く、演出を踏まえて抜群に良かった。
日本映画の良さが溢れていた。


「産まなきゃよかったって思われてる
   子がさぁ、人に優しくできる?
       普通はできないよ。」
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