マイカウリスマキ

彼が愛したケーキ職人のマイカウリスマキのレビュー・感想・評価

彼が愛したケーキ職人(2017年製作の映画)
4.7
日曜昼間、おやつの時間帯に恵比寿ガーデンシネマにてマフィンを購入して鑑賞。
お菓子テロできっとお腹が空くと思って甘いものを購入したが、あまりにも切なすぎて苦しくてフォークよりもタオルの出番が多かった。
鑑賞中はずっと泣いてた気がする。
プールで愛する人の履いてた水着を自分も履いてるシーンなんか、ホンッッットに切なくて切なくて胸が破裂しそうだった。


性別、宗教、国境を超えた愛。
愛した人の痕跡を求め続ける切ない旅。
喪失感が画面いっぱいに広がってるんだけど、色とりどりのケーキがそれを緩和してくれている。

やっぱり不倫は誰も幸せにしてくれないんだよなぁ、、
何やってんだよ、あの旦那さんーーーー。
しかし、愛したらそれが全て。
誰も責められないのも苦しかった。

悲しみだけじゃなく、愛した者や愛された者への優しさも丁寧に描かれていて、そりゃもう泣くに決まってる。

それにしても青年の作るお菓子がどれもこれも美味しそうだったな。
黒い森のケーキ、私も食べてみたい。
私も青年の作るお菓子の虜になってみたい。
青年のプニプニした体も癒される。
奥さんとは対照的な見た目や性格に、旦那も惚れたのであろう。

奥さんの心の隙間もきっと青年が作り出す焼き菓子達が埋めてくれていたと信じたい。


繊細で哀しくて今にもホロホロと崩れそうなんだけど、とても愛のある物語だった。


----ここからネタバレ---















ラストシーンについて。
青年が後ろを振り返るところで終わってくれたら、今年ベスト5に入ってたかもしれない。
劇中で、彼女がベルリンまで来たことに気づいてほしかった。
じゃないと、私の中で青年が報われない。
哀しいままだ。
2人が見つめ合うところまで描かなくてもいい。
せめて彼には後ろを振り向いてほしかった。


P.S
青年役を演じたティム・カルクオフの涙の演技に圧巻されたのでこの役者さんを追っていきたいと思った。本当に素晴らしかった。