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北朝鮮をロックした日 ライバッハ・デイのenchanのレビュー・感想・評価

3.7
filmarks試写会にて。北朝鮮の映画というよりかは仕事に対する姿勢の映画のように思えた。
ライバッハのリーダーが"ここはユートピアかもしれない"と言ったのには少し疑問。実際に住んでみたわけでもなく、1週間滞在したくらいでは分かるわけがないと思います。
資本主義社会のようにあれこれ周りの色々な知識を得てアノミーを起こすよりは、社会主義社会で周りの国の情報を一切遮断し国民で皆同じもの(総書記)を崇拝し自我を持たないシステムの一員として生きる事の方が幸せなのではということなんでしょうか。一理あると思うんですけど、ライブの打ち合わせが全く上手くいかないシーンを見て、素人学生が開催するイベントとかお役所仕事のあの感じを思い出してしまい、一人一人が違う考えを持つ事を放棄してる社会が良いとはどうしても思えなかった。でも、人間が生きる上で必ず直面するテーマを"北朝鮮"という取材する事自体が難しい国を題材にして真正面から捉えてたところは100点満点だと思います。
ミーナさんのアリラン、フルで聴きたかった。デリケートな事情でアウトだったのかもしれないけど、もう少しライブのシーンを流してほしかった。
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