チーズマン

インサイドのチーズマンのレビュー・感想・評価

インサイド(2016年製作の映画)
3.2
自分は男だけどもし自分が出産を控えた妊婦だったら、事故で夫を亡くしたばかりで1人の家に見知らぬ女が突然お腹の赤ん坊を奪いに来て、異常にしつこいとか怖すぎる。
しかも主人公はなんと耳が不自由という恐怖のシチュエーションは結構ばっちりで、これは面白そう。

なんだけど、観ると可もなく不可もなしで、ちょっと物足りない。
耳が聴こえないことを活かした恐怖がもっと味わえるのかと思ったんだけどなあ。

それどころか、悪役のあまりの行き当たりばったり加減のおかけで毎回「よく乗り切ったなお前」と何故かそちらにも感情移入をしてしまう奇妙さ。
その漏れ出てくる奇妙さのバランスの理由は後に明らかになるけど、それよりも何よりも途中で主人公がやらかしてしまう事についての顛末が半ば放置されてるせいで、色々と「え、どう感じろと…」という余韻が残る。
ダメな方の意味で。


でも出産間近という精神的な焦りを執拗に煽ってくるスリラー、タイミングは作り手次第で便利だなあと思いながらもやっぱハラハラしてしまう。
チーズマン

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