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ラジオ・コバニのjun2kmのレビュー・感想・評価

ラジオ・コバニ(2016年製作の映画)
3.8
クルド。IS。トルコ。シリア。
ニュースでしか知ることのない、戦いの終わりがなかなか見えない地域。そこで起きたことを、ラジオ局を立ち上げた21才の女性を中心に据えて淡々と綴ったドキュメンタリーです。

戦いがひと段落して、パン屋さんはパンを焼き、子どもは子どもの遊びをし、大工さんは家を建て、お年寄りはお茶を飲み、若い人は恋愛をする、、、。
戦いがひと段落した、つかの間に。
私は残り少ない人生で、生きるために人と戦うことはないでしょう。
そして、いつも思う。
平和ってなんだろう。平和に生きるためには、結局は区切られた社会(国)を作るしかないんだろうな。そして平和を維持するには境界線を守るのが一番だ。だけど区切られた国土を持たない人たちはどうしたらいいんだろう。

私は、職場で映画が好きなあなたと出会って話しをすることができた。それは仕事で共通の話題があり、お互いの間にあった境界線の一部に越境可能な場所ができたからでしょう。そうでなければ互いに無関心のまま3年間を過ごしたと思います。同じ職場なのに相手がどんな人なのかも分からずに。3年間も。でも、話しをすることができました。その事を誰に感謝すればいいのだろう。否、「誰かに感謝」という考え方も危険かも知れないな。

イスラエルとガザで衝突が始まりかけている。
私はそのニュースを見ているが、それは解説者になるためなのだろうか?今の日本は解説者の集まりのような気がするなぁ。それは平和だからか。

あぁ、私は誰かの支えになっているのだろうか、、、。
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