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ラジオ・コバニのKKMXのレビュー・感想・評価

ラジオ・コバニ(2016年製作の映画)
4.0
なんとも力強いドキュメンタリーでした。

一番印象に残ったのは、主人公ディバロンが普通の女の子っぽかったことです。友だちと女子トークで盛り上がったり、フェイスブックで出会いを探したり(?)して、東京の女子大生であっても違和感ない雰囲気です。
そんな普通の彼女がラジオを始めたことに、人間が内包している精神力の凄さみたいなものを感じたのです。

序盤、ボロボロに崩壊したコバニをじっくりと映します。掘り起こされる遺体の数々には思わず目を覆いたくなる。惨たらしいし恐ろしいしけれど、これが続くと恐怖を感じるのがキツすぎて麻痺してくるかもしれない、とも思いました。コバニで生きるのは本当にキツすぎます。

そのような中で、この世界のためにできることを、普通女子・ディバロンが実行した事実に、希望を感じました。

個人的に、ドキュメンタリーは劇映画とは違いあれこれ考察できないことが多いです。本作もそうなのですが、本作を鑑賞したことは素晴らしい体験でした。
『ラッカ〜』もそうですが、シビアなドキュメンタリーを体験できたことは、本当に良かったです。
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