思っていたのとは違って、謎が謎を呼ぶ"不条理"ホラーでした。なので、スッキリしない作品が苦手な方にはおすすめしません!
僕はこの手の不条理ホラー、例えばハネケの「ファニー・ゲーム」とか結構好きなんですが、今作は肩透かしを食らった印象の方が強かったです。
やたらと意味ありげな伏線が張られていることが、その要因のひとつかなと思います。そのおかげで最後まで興味が途切れることはないんですが、それで引っ張っておいてあのオチかよ!というのはやっぱりありますよね…。
ただこの作品、もの凄いシーンが1つありまして、それが前代未聞の「コンタクトレンズ引っぺがし」シーンです。
主人公の男の子が犯人に押さえつけられて、絶体絶命の状況。「いやーー!やめてーー!」と叫ぶ主人公の目がアップになり…ほとんどの方がこの辺で嫌な予感を抱きますよね…。
僕も『アンダルシアの犬』の目ん玉サクッのシーンとか、『サンゲリア』の木片目ん玉ブシューのシーンとか、『ゾンゲリア』の注射針ブシューのシーンとか…"目ん玉系"のそういったシーンが苦手(でも観ちゃう)なので、今回も「あーきたきた」と覚悟を決めていたのです。
しかし、犯人は男の子の目に手をやると、暴れる体を押さえつけながら器用な手つきでコンタクトレンズを取っていくではありませんか。
何だこのシーンは!いったい俺は何を見せられてるんだ!手洗えよ!
これが観られるだけでも、一見の価値ありだと思いますので、是非ご覧になってみてください。