ハレルヤ

天才作家の妻 -40年目の真実-のハレルヤのレビュー・感想・評価

3.7
ベストセラー作家のジョセフと妻のジョーン。彼の作品がノーベル文学賞に選ばれ、喜びに沸くも彼の作品には秘密があった。授賞式へ臨むも、その秘密がジワリジワリと夫婦関係を蝕んでいくサスペンスドラマ。

公開当時から気になっていた作品。ジョナサン・プライスとグレン・クローズのベテラン2人が主演なら安心感は間違いなさそうだし、実際見てみても本当の夫婦のように見える演技は流石でした。

ジョセフが書いた作品にまつわる秘密と言うのは、見る前から多分誰もが分かると思います。そこに至るまでの過程も夫婦の過去の様子を時折交えながら展開されます。

女性が入りにくい昔の文学の世界。才能がありながらもそれを受け入れざるを得なかったジョーン。小説を書くも不出来な仕上がりに悩むジョセフ。ジョーンが手直しを始めた事がキッカケで彼女の隠れた実力が夫の小説として形になる。

ノーベル賞受賞は光栄なこと。しかしその大半は自分の実力ではないジョセフと、その成果は全て夫の名声になるジョーン。それぞれの複雑な感情の入り乱れは時に言い争いにもなり、子供たちも巻き込んだ事態になっていきます。この辺りの緊張感はかなり胸に迫るもの。

なので終始食い入るように最後まで鑑賞出来ました。目立った場面は少ないし、終盤の展開もちょっとそれはどうかな?と思いましたが、見応えはそれなりに感じられる作品でしょう。
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