スワヒリ亭こゆう

天才作家の妻 -40年目の真実-のスワヒリ亭こゆうのレビュー・感想・評価

3.8
ノーベル文学賞を受賞した作家夫婦がいて、夫のジョセフはノーベル文学賞を受賞するほどの巨匠なのだが、実は妻のジョーンがジョセフのゴーストライターだった…というお話です。
ノーベル文学賞受賞した事がきっかけで夫婦に軋轢が生じます…


ゴーストライターを題材にした作品は色々、ありますが本作では女性ならではの苦悩を描き出し、単なる妬みとは違うストーリーに仕上がってると思います。


女性が作家として正当な評価を受けれていない時代や、妻として夫を支えるものの浮気性の夫の裏切りなど、ただゴーストライターになってしまった事を描くのではなく妻ならではの苦悩を描き出しています。


少し分かりにくかったのは夫も少しは作品に協力してるんですよね。
ジョーンは編集しただけと言ってましたが…そこはもう少し分かりやすく役割を線引きして欲しかった。
0か100かではないんでしょう。
元々はジョーンが夫ジョセフと出会った頃は作家として憧れから恋に変わった訳ですから、ジョセフも作家としてのプライドも持ち合わせてます。
そこがこの夫婦の厄介な点なんですけどね。



グレン・クローズ、今まで偽メリル・ストリープ感が強かったですが、ようやく本作で陽の目を浴びるかもしれないですね。