ぴよまろ

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのぴよまろのレビュー・感想・評価

3.5
クエンティン・タランティーノ作品。ヒッピー文化最盛期の1960年代ハリウッドを舞台に、かつての西部劇俳優と相棒のスタントマンによる友情と、ハリウッド映画界へのとある事件までの日々を描いた作品。

タランティーノ作品らしい、何かありそうで何もない、そんな日常シーンがたっぷりと語られます。対してクライマックスは時間にして十数分なのにインパクトのあるシーンとして描かれるのが対照的。こんな構成はタランティーノ作品でしかできません笑。そして、実際の事件を元にしたと思わせておいて、、、という、映画ならではの描き方をするのが、ひたすら「らしい」作品。これでもかというほど、当時の環境(車、音楽、風景などなど)を再現しているのが、タランティーノ監督の映画愛がみられます。(自分が生まれるずっと前ですが、当時の映画へのとんでもない映画愛が伝わってきます。)

主役二人の関係性が最高で、役者とスタントマンという関係ながら、あくまで対等で唯一無二の親友というのが、少ない語り口で描かれるのがいいですね。二人で映画を観ながら、あーだこーだ言えるシーンがあるだけで、二人の関係性を描くのに十分な説得力がありました。

2時間40分と長く、タランティーノ監督のこだわりが強い作品なので、好みはあると思いますが、軽快な友情物語でした。
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