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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのshinoのレビュー・感想・評価

4.2
"リック・ダルトン様だ"

なななんと、ブラピとレオ様の初共演ですよ…!
例えるならば…よく熟成させた神戸牛と松阪牛のステーキを目の前に、生唾ごくりと飲み込む贅沢さ。
胃もたれするかと思いきや、いいお肉なので後味も爽快なのです。もっと食べたい。

舞台は1969年のハリウッド黄金期。レオ様演じる落ち目のTV俳優リックと、ブラピ演じる彼のお付きのスタントマンのクリフ。当時、若き女優シャロン・テートに降りかかった悲しい運命を、親友2人の人生軸にうまく絡めたフィクションです♪

全然知識がないので、タランティーノ監督も映画オタクの少し禿げたおじさんというイメージしかないですが(本当にごめんなさい)すっごく楽しめました!
例のラスト数分、超バイオレンスなシーンなのに館内に笑い声が響く異様な空間に。これがタランティーノ監督のすごさなんでしょうか…!笑

自分の俳優人生の陰りに、どこか情緒不安定でクリフ(ブラピ)の肩でめそめそ泣いちゃったり、子役の女の子に慰められちゃったりするリック(レオ様)。人間くさくて本当に愛くるしい。セリフを間違えた自分を叱咤するシーンなんて最高ですよ。ロードオブザリングのゴラムを彷彿とさせます。

そんなリックと対照的に、どこか自由な雰囲気を失わないスタントマンのクリフ(ブラピ)。
実際に女優シャロンテートを殺めたカルト集団のモデルとなるヒッピーたちと接触するシーンも、無双です。強すぎ。

2人とも超絶渋かっこいいおじさまだけど、スタイル維持はブラピが圧勝。二重顎のレオ様も私は大好きですよ。笑
アンテナ修理のシーンがあって、確実にに脱ぐ必要ないのに、脱ぐんです、ブラピ、55歳。指示出した人グッジョブすぎます。

観る前にシャロン・テートの事件の予備知識を入れると物語の理解が進むかな?と思いますが、あくまでフィクションなので、構えすぎるとタランティーノのイタズラにはまって最後までドキドキです。

とりあえず当時の女性の足癖と、レオ様の看板がシャイニングのジャックニコルソンに見えてしまったのが気になった点です。笑

好き嫌い分かれるかもですが、私はとっても好きな映画になりました!
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