Yu

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのYuのレビュー・感想・評価

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タランティーノ作品を見るたび思うことだけど160分間の間「映画を見たッ!!!」って感覚がすごい!

いつも通りの意味のない会話のようで意味のない会話っていうのが本作だと、どれも退屈だったりは一切なくて、全部が人生だったり、60年代のハリウウッドを生きる人間のドラマが詰まっていて、見ててすごいジーンとしました!

レオ様演じるリック・ダルトンは俳優として一躍スターとなったわけだけど、時代の流れに取り残される恐怖だとか、過去の自分との立場の対比だとか、子役に本気で褒められて吹っ切れる時の表情と言ったらなんたるや!!!サイコーか!
正直タランティーノだからできるようなドラマってわけじゃないんだけど、単純に見ていてウワッて気持ちにたくさんなれるしでサイコー。

ブラピのクリフ・ルースとのコンビもサイコーで、同じ格好をして同じ仕草をする「友達以上恋人ではない」の関係もやっぱりサイコーだった!
クリフはリック、家政婦であったり、メンタリストであったりなんだけど、やっぱり友情?というかそれ以上の関係が見れて(しかもレオ様とブラピだぞ!!)心がハッピーになるわけです!!
クリフがサングラスを貸すシーンと、リックがクリフの出演を懇願するシーンはすごい単純なんだけどすげー真ん中に入ってニコニコしたいと思いました!

マンソンファミリーの事件と映画との関係は正直よく知らないし、そういう事件があった程度のことだったんだけど、タランティーの幼少期に詰め込まれた夢のハリウッドを切り抜いたような時代に与えた影響はおっきいみたい。

ヒッピーって見た目もかっこいいしラブアンドピースでハッピーな印象があったんだけど、あーいう事件のことを正面から見据えてみると印象もちょぴり変わっちゃうよね。
というかシャロン役のマーゴット・ロビーがめちゃめたキュートだったもんだから、かつてのシャロンのファンもポランスキーも悲しみはめちゃめちゃ大きかったんだろうなぁとか思いました、シャロン・テート映画を漁って見ようと思いました、

前情報を出来るだけ入れないようにして見たから、いつもの頭爆発して畳み掛けるようなエンディングが見られると期待してたんだけど、めっちゃいい意味で裏切られて、まさにタランティーノが愛したハリウッドの「Once Upon a Time 」なんだなぁ、ってスッゲー映画見てる感じがしました!

で、唯一欠点があるとすれば、ブルース・リー。
キルビルでとりあえず出した感じはあったけど、今回も雑な扱いで少し悲しくなりましたね
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鑑賞後やっと映画秘宝読んだ!
ちょっと映画とは関係ない話なんだけど、「予習が必須」って風潮なんなんでしょうか!!!!
この映画はもちろん「前情報を知ってるとさらに楽しめる」っていうのはあるかもしれないんだけど、映画を全く知らない人でも十二分に楽しめる映画だし、知識を持っているやつの内輪で盛り上がる映画なんかじゃないと思うのです!!
だって、そもそも映画は文章でまとめられたものを指すんじゃなくて、映像を見て自分の中でいろんな補正をかけて勝手にインプットして気持ちよくなるもんなんじゃあないですか!
映画を「知っている」ことと映画を「見た」っていうのは全然違うわけで、知識があろうがなかろうが、好きな映画は好きでいいんじゃないでしょうかね、

とか思ってるわけなんだけど、映画を見た後に映画秘宝読むと、すげーなるほどスッキリ君がたくさんあったからサイコーでした!やったー!!!!
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