krishna

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのkrishnaのレビュー・感想・評価

3.8
壮絶な肩透かし食らった感じ。そんなオチかよってなった。こんなすかし方をするのは深い、単純に素晴らしい。
これはフツーにフィクション、というかお伽話。といっても教訓とかなく、ただある時代のある時期を切り取っただけのようなもの。基本的な映画の構成は破綻しており、一般人が観て面白いと思うわけがない。これ、時代背景を分かった上で観ないと全く面白くないハイコンテクスト。
まぁ、日本の場合は同調圧力で面白いと言うしかないだろうけど。

しかし、タランティーノ節は相変わらず。小気味良い会話、クロスオーバーを多用してもストレスを感じない転換。見やすいカメラ割りのアクションシーン。タランティーノ組と思われるキャスト。これだけで観ることができるかな。

ディカプリオ、良い中年だったな。二日酔いのシーンなんかは本当に二日酔いのオッサンにしか見えない。

マックィーンの役者、似せにいってるからパチモン感がハンパない。ちょっとマックィーンをバカにした感じでイラッとした。「大脱走」のカッコいいと思うシーンは世界共通なんだな。テストシーンの合成は良かった。
子役の女の子、上手かった。モデルがいるのかな?ジョディフォスター?

シャロンテートに「テス」の初版本をポランスキーにプレゼントさせるのは嫌味としか捉えられない。シャロンテートが本を買っているシーンを、どんな気持ちでポランスキーは観るのかな?
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