よどるふ

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのよどるふのレビュー・感想・評価

3.5
シャロン・テート事件に関わる知識を頭に入れてから行ったので、思わせぶりに登場する人や場所に疑問を抱かずに観られた。リックとクリフというフィクションの存在を“史実に刻印する”ための159分。

好きなシーンは、ディカプリオ演じるリックがセリフを忘れて自暴自棄に陥っているところ。その後で「役者としての自分、ここにあり」を周りも自分も納得できる形で示す。「自分がここにいること」を仕事として残すことは現実を動かすことでもある。

この映画の最後に起きること(ここは少し言い方が難しい)は、このために全ては用意されていたのかと思えるほどのカタルシスがある。この特異なシーンを強調するため、全体的にストーリーの起伏を抑えていたのかと合点がいった。
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