一言で表すなら「観るクスリ」
「シャロン・テート殺人事件」
この事件の概要を事前に調べといて本当に良かった。
映画は好きだけど、映画史はこれっぽちもわからないし、これまで興味を持って接してこなかった。
そんな中で、「ディカプリオとプラピが出るなんて観ないわけにはいかない」
と思っていたこの作品。
ツイッターとかで観た人の感想をちょいちょい観てたら、この「シャロン・テート殺人事件」を知らないと面白さが半減する、というようなものをたくさん見たので、事前に映画の情報を色々調べるのがあまり好きではない中で少し調べてみた。
事件の概要を掴み、いざ映画館へ。
3時間近いから、「眠くなったりトイレ行きたくなったりしたらどうしよう」と不安だったけど、全くそんなことはなく、最高に楽しめた。
タイトルを日本語訳すると、
「昔むかし、ハリウッドにて…」とおとぎ話の冒頭の決まり文句、
そして観客は1969年のハリウッドにタイムスリップさせられる。
思い返せば1つ1つのシーンは長く、普通の映画なら飛ばされるようなところも細かく描かれていた。
このおかげで1969年のハリウッドにいる気分になれたんだと思う。
そしてこの気分になれたおかげで、最高に楽しめた。
1969年のハリウッドの煌びやかな日常をただただ描いたこの映画。
日常なのでストーリーに起伏があるわけでもなければ、劇的な出来事が起こるわけでもない。
なぜ観るクスリだと思えたのかは、観た人にしかわからないだろう。
歴史に詳しくないので、偉そうなことは言えないけど、とある記事での
ーこの映画を見る前に当時の映画の歴史を知っておく必要がありますか?
という質問に対して、タランティーノは、
『必ずしもそうではないけど、そうしたい人は、知っておけば絶対に何かしら得ることができるはずだ。充分に報われるよ。でも映画を見るだけでも同じくらいインスパイアされるし、もっと知りたくなるんじゃないかな』
と答えていたのを観て、映画を好きでよかったと思えた。