たろうす

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのたろうすのレビュー・感想・評価

4.1
クエンティンタランティーノ第9回作品。

比較的無駄話少なめ、と感じました。
というよりかは
ディカプリオとブラピの会話劇なんて
無駄話な訳がない!
フィクションのキャラが憑依していて、
あたかも彼らが存在している様に演じているし、
タランティーノも彼らの存在を認識した上でそれぞれを忠実に再現している様でかなり面白かった。

前半こそ冗長に感じましたが、
会話劇と演技力の高さに強制的に引き込まれた。
喜怒哀楽の感情剥き出しにした、
熟しすぎて未熟とすら感じるディカプリオ演じるリックダルトン。
作中の映画内では知り得ることのない彼を映し出していてリック自身の魅力を2時間以上じっくり堪能できました。
当時のカウンターカルチャーに煽られ、
緩やかながら確実に下り坂となっているリック。
焦りと不安から、負のスパイラルに陥り酒に溺れてしまう様は
当時の栄光の影に隠れた闇が投影されているようでした。

クリフはカッコよすぎる!
とにかくずっと頼りになる!
落ち目となりほぼ雑用係となってしまった後でも
リックが彼を頼り雇用し続けるのも頷ける。

それぞれがどういう時代に
どんな半生を描いてきたか
2時間じっくり映し出し、
当時のヒッピー達、マンソンファミリー達の思想も覗かせる。
ラスト13分にそれを全部集約し、
お茶目なリック、
豪快なクリフ、
勧善懲悪、歴史を覆すラスト。

この二人がいればもしかしたら
歴史は変わっていたかも…という
「歴史」と「もしも」の群像劇。
むかしむかし、のおとぎ話という
タイトルも洒落てます。

タランティーノ作品では
トップクラスで好きかもしれません。