Zuma

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのZumaのレビュー・感想・評価

3.9
昔々、ハリウッドに…




改めて映画の素晴らしさ、影響力の大きさを感じられた作品になった。


1969年という半世紀前の事件を題材に描いた今作は、長年の映画ファンからすれば、遠い記憶の中に残っているであろう凄惨な事実であるし、その時代に生まれてすらいなかった世代からすれば、その事件を調べ知識にすることができる。


事実、チャールズマンソンという人物や、シャロンテート殺害事件に関しては全くもって知識はなかった。
また、当時のアメリカの時代背景やヒッピー文化などある程度の知識を今回の鑑賞を持ってより深めることができたとても良い機会だった。


また、タランティーノ監督作品は非常に独特で賛否が分かれるというより見る人を選ぶものだが、鑑賞後「お前にはこの映画はまだはぇよ」と言われた気がした。


それでありながらも、多用される車後部座席視点の映像や、みんなで集まって映画をゆっくりと鑑賞するシーンなど、ほかの映画ではあまり、映されるようなところではない事象をあえて切り取り、映画にする。
これぞ、タランティーノ節。

言葉にすることが非常に難解で機微に富み微妙なニュアンスをたくさん併せ持つ彼の作風を少しづつでも感じ、理解していきたいものだ。
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