タランティーノ監督9作品目。
そして次回で最後になるそうです。
タランティーノ作品はまあまあ観ているのですが、ラスト15分位からの怒涛の展開が大好きで今回もそれ観たさで鑑賞しました。
事前に予習をしておいた方が良いとのレビューをよく拝見しますが、ここのあらすじを読んでいればそれ以上の予習は要らないように思います。
ハリウッドを揺るがすある事件が実際に起こるのですが、物語はそこをクライマックスにして淡々と進んでいきます。
この話が淡々と進んで行く流れがタランティーノ作品にしてはとてもお洒落に感じて好感が持てました。
そして3人の登場人物。
嘗ての栄光も翳りを見せ、何とかもう一度輝きを戻そうとする元スターの可愛らしさ。
業界から疎まれながらも自分を貫く生き様を見せるスタントマンの格好良さ。
全てを手に入れ幸せの絶頂にいる新進女優のその後の実際に起こるであろう悲劇の結末。
この3人が本当に魅力的に描かれていて、一見彼等の日常をたれ流してるだけの凹凸のない話ながらも全然退屈せずに観て入られました。
タランティーノらしからぬ作品だが、これはこれでありだなと納得しようと思ったら、最後はやっぱりタランティーノだったラスト!
これが観たかったのです。
観終わった後に思ったのですが、当時のハリウッドを知っていれば今以上120%この作品を楽しむことが出来たんだろうなと当時を知る世代の方々が少し羨ましく思えました。