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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのmotoのレビュー・感想・評価

5.0
フィルムの見切れた先からも漂う映画臭。
もうわんさかな映画らしさ。

どの時代にもいる達者な子役、落ち目の悪役、駆け出しのテート。
映画館やスタジオでの満足気な顔。というか映画に携わる三者三様の喜び。
特にテートの映画館シーン好きだな。
悲劇の象徴じゃなく、ささやかな映画人、その喜びを感じる1人として描くところがなんとも。
ゴーゴー夕張の名前聞いた時にも思ったけどタランティーノの粋で熱い図らいが好きだしこれからもニヤニヤしていたい。劇場映画としての監督引退…反対。

トレーラーハウスでの雑な食事支度。
アルパチーノよりもツメ跡ならぬキバ跡を残す犬。
ギルバートグレープの号泣から26年。
熟成された泣きっ面のレオ。
アメ車にブラピ。
行儀の悪い女の乗り上げた両足。
酒とタバコの映し方よ。

妄信的に事件を起こした集団やその史実に対して映画愛でボコる最高のおとぎ話。

もしくは、だったかもしれないよな、人生は。
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