このレビューはネタバレを含みます
つまるところ、汚い車でハリウッドの高級住宅地を訪れたヒッピーたち4人のうち3人は、偶然出会った西部劇の俳優を逆恨みし、銃とナイフで血祭りにしようとした。
しかし、そこに居合わせたのは犬の散歩を終えた俳優のスタントマンだった。彼はブルース・リーを簡単に投げ飛ばし、犬を上手に飼い慣らす。
ヒッピーたちは黒魔術のように残虐にナイフで俳優を殺そうとしていた。そこに居合わせたスタントマン。
これまでの話なんて何もなかったかのような修羅場だが、スタントマンは発見する。ヒッピーたちは先日、ヒッチハイクをしていた女の住む(カオスな)映画牧場で偶然出会った男女だった。
血祭りは起こった。
ヒッピーのうちの一人が銃を撃とうとしたとき、スタントマンが指示すると、犬がその腕を噛み砕き、男の足と股に噛み付いて離れなかった。
悶絶する男を皮切りにスタントマンにナイフで襲いかかる女。だがスタントマンが手にしていた犬の餌(バンホーテンみたいな缶詰)を顔に投げつけられ、血だらけになって倒れ込んだ。
その隙を見計らってスタントマンは犬に指示をする。その指示に従い、犬は女に襲いかかる。
最低の修羅場に居合わせた俳優の妻はもう1人のヒッピーを殴りつけると、ヒッピーは倒れざまにナイフを取り出し、スタントマンに倒れ込むように突き刺した。
スタントマンは右太ももの外側を刺されたが、女を殴りつけ、髪を鷲掴みにして机、壁に何度も何度も叩きつけた。
そのとき、犬に襲われていた女が拳銃を天井に向けて撃った。その音に驚いた犬はしっぽを巻いて逃げ出し、スタントマンの男も気を失って倒れ込む。
拳銃を持って暴れる女は、転び込むように庭に出ると、そこには偶然俳優がいた。俳優はプールに浮輪を浮かべ悠々と楽しんでいた。
女は血だらけで叫びながら拳銃を持って雪崩込むようにプールに飛び込む。俳優も驚いて浮き輪から落ちてプールに飛び込む。
空を鳴らす4発の銃声。俳優は這い出でるようにプールから外に出ると倉庫に眠っていた火炎放射器を手にし、プールのど真ん中で暴れる女に目掛けてとんでもない量の炎を浴びせる。
カリカリに焼けた女と犬に噛まれた男女。
俳優は救急車で運ばれていくスタントマンに必ず会いに行くと約束し、救急車を見送る。騒動を心配したお隣さんが顔を出すと、お茶を飲みに来ないかと誘われる。俳優はそれを快諾する。
物語は序盤、俳優やその周りの者のささやかな幸せを取り上げていた。演技が上手くいったとか、鼻につく俳優を嫌いな奴の車に投げつけるとか、自分の演技が周りの観客にウケるとか、映画牧場を営み若いヒッピーたちを何十人も住まわせてはお楽しみにふけるとか。
だが、最後の最後にまさかのオチが待っていた。
これはなんだ?夢か?