リック・ダルトンという架空の俳優とそのスタントマンを中心に、1969年当時のハリウッドを描く。
ディカプリオとブラピの共演。
シャロン・テート事件は有名だが、史実と主人公達の関係がよくわからず少しググる。
結果、主人公達は架空の人物ではあるが当時の俳優の誰かを指しているのかもしれないとのこと。
タランティーノは映画マニアだから、ちょっとしたアイデアやスタイリッシュな映像、カメラワーク、そして何より編集が秀悦。
音楽もマニアック寄り。
西部劇には出自も手伝って相当なこだわりがあるようだ。
アカデミーはブラピだけ賞に輝いたようだが、ディカプリオの役者としての幅や凄みは素晴らしいと思う。
ブラピなんかよりも全然上。
この作品は様々な要素があるものの、脚本的にはいまいちだと思う。
ブルース・リーのくだりは賛否両論あるが、映画は監督の主観なので別にどうこう言う事は無い。
信奉者は憤ったかもしれない。
タランティーノの弱点は脚本だと思う。
いつもサプライズがあるのは面白いのだが。
今作では、得意のサプライズとバイオレンスはクライマックスに炸裂する。
タランティーノはB級映画などに夢中になるマニアなので、そもそも視点が違うのだろう。
当然ヒットはさせるべく創るけれど、自身のこだわりは捨てないだろう。
引退はしてほしくない監督である。
※シャロン・テート事件については知っていたほうが良い。