昨年見ておけばよかったと本当に後悔した作品。ただ単純にタランティーノ監督というだけで若干腰が引けたからしょうがないといえばしょうがないのだが。ハマらないんですよね、タランティーノ節に。
ただ本作はタランティーノ監督らしくないというか、わりとクセのない感じと受け取ったのですがどうなんですかね。好きな人からすると違うのかもしれませんが。
猛烈にらしさを発揮したように思うのはラストのラストでの修羅場ですね。あの緊迫した状況で血みどろの争いになりながら、ましてやあの火炎放射器とか持ってきといてどことなく笑えるという痛快というか清々しさというか。あれはタランティーノはさすがだなって思う部分であるし好きな部分です。
二大主演のディカプリオとブラピはどちらもマジでかっけえーっす！二人とも渋みが増してワイルドさ抜群で、特にディカプリオの演技力に関しては文句の付け所がないですね。演技をしている人を演じるのと演技をしている人の素を演じ分けるのは難しいことだと思いますが、さすがの演技でした。
ブラピに関しては演技力というよりもブラピの存在感そのものが溢れていましたね。あの映画牧場を悠々と歩いていくだけで絵になる感じとかたまらんですね。思えばブルース・リーとのくだりとか後半に効いてきますし、ストーリー的な所の主を担っていたのは実質ブラピ演じるスタントマンの方なんだろうなと感じました。
ところがどっこい、それをラストに一気にひっくり返してしまうんだからディカプリオもタランティーノも悪い人達だわ。ええ、火炎放射のことですね。あそこのシーン、たまらなく好きです。ラストのためだけでも見る価値はあります。本当は本作の良さを理解するためには「シャロン・テート事件」のこととか背景を知っておくともっと深く楽しめたのでしょうけど、そこは唯一の後悔です。しかし、タランティーノについてはまだまだ浅いペーペーなので語るに至りませんが、少し見直すのもありかなと思えるほど、タランティーノらしさが光った作品だと思いました。
