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ツバメ号とシジュウカラ号のnagashingのレビュー・感想・評価

ツバメ号とシジュウカラ号(1920年製作の映画)
4.0
船上の多彩なポジションから捉えられた河や水路、ゆっくりと移ろう河岸の情景とそこに息づく当時の生活の気配にときめく。流れがなめらかすぎて、最近よく見るフレーム補完リュミエール(←クソ)みたいなヌルヌル感。船の水平移動、可動橋やマストの上下駆動、舵輪や謎装置の円運動が同居してるのが楽しい。お祭りや写真撮影といった停泊先でのイベントも充実。そして潜在するふたつの不安要素が引き延ばされていく果てに結びつくサスペンス。あの姉にムラつくのはわかる。動物の描写が淡白なことと、船のスケール感がほとんど出てないことにおいては『アタラント号』に劣る。
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