KANA

輝ける人生のKANAのレビュー・感想・評価

輝ける人生(2017年製作の映画)
3.9

無難な邦題、俳優もピンとこない…で危うくスルーするところだったけど、観て大正解!
既視感あるパワフルな老人モノ…そういわれればそうなのかもしれない。
ただ、素直に極上ハートウォーミング作品だった。

人生いろいろあるある。
自分って順風満帆な暮らししてるなぁって思った次の瞬間、残酷なほど潮目が変わったりする。
主人公サンドラはもうおばさん…いや、おばあちゃん。
にして味わうドン底の局面。
何をする気にもなれないし、そもそも今さら這い上がる価値なんてあるんだろうか…?
そんな彼女の凝り固まった価値観をユーモアと感動で打破していく展開。

姉のビフやチャーリーと会ってからはどんどん目の輝きが増していく!
とうの昔に置き忘れてきた姉妹愛、ダンス愛、そしてときめく恋。
ピカデリーサーカスでのパフォーマンス、ローマ満喫や大舞台…
出来不出来とか他人がどう思うかじゃなくて、自分が楽しんでるのが一番素敵なこと。
観てるこっちも明るい気持ちになれるし、それ以上にジーンときて中盤からは涙が溢れっぱなしだった。

キーパーソンはなんといっても瞬間瞬間を謳歌して生きてるビフ。
押し付けない気の遣い方も素敵で。
「死ぬのを恐れてるのに、生きることまで恐れてるの?」
何気ない場面でサンドラに言った言葉が印象的。
チャーリーがまた本当にできた男性で、後半は感情移入せずにはいられない。

サンドラは夫の一件があって逆によかった。
人生において地位や名誉より大切な、心の潤いや豊かな生き方を取り戻せたから。
死ぬ瞬間まで情熱を持つことが大事なんだって元気づけられたなぁ。
ラストの必死のシークエンスはラブコメの乙女してる!