まつき

焼肉ドラゴンのまつきのネタバレレビュー・内容・結末

焼肉ドラゴン(2018年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

<鑑賞直後当時のなぐり書きメモ転記>

・Twitterで熱い絶賛ツイートを見て、気になって観に行ってきた。すごくよかった。在日コリアンがなぜ大阪のあたりにいるのかとか調べて、そしたら朝鮮の分裂と、韓国の建国の歴史なんかも知れて、すごく勉強になった。『タクシー運転手』で描かれた光州事件が、なぜ起きたのかってことにもちょっとつながった。早速忘れかけてるけど…笑

・というわけで、政治・戦争・社会に翻弄された、大阪に住む在日コリアンの父と母、その家族の話。父は、ただただ家族のためだけに、働いて働いて生きてきた。しかし世間からの冷ややかな視線も貧しい生活も何一つ良くならない。そして最後には一家が離散するという。離散する先と、その未来のことを考えるとさらにきつい。とてもやりきれない話。

・立ち退きを迫る政府職員(だっけ?)はかなり性悪に描かれているけれど、日本人どうこうというより、彼らも結局は国のコマでしかないから。結局は、政治・戦争という、個人の力ではどうすることもできない、巨大な組織と時代のうねりのせい。私たちは、在日韓国人の方がその延長で日本にいることを理解した方がいいし、世の中がまた争いを始めようとしているのならば、それを止められるよう少しでも努めるべきだと思った。辛い思いをする人が、これ以上増えないように。

・戯曲の映画化なので、演技にも映像にも舞台演劇っぽさがにじんでる。登場人物の大半が「怒り」と「絶望」を抱えているので、感情表現の演技が強い方が効果的という意味で、表現方法としてやっぱり適しているような気がする。その一方で、手持ちカメラで人物アップで手ブレ演出、みたいな舞台には出来ないこともあって、うまく融合していると感じた。

・フラれた”たわし”の扱い方に、一瞬めちゃくちゃ引いたんだけど、その後ちゃんとフォローされてて安心した。ひやひやするわ!あの展開というか演出は、映画向きではないような気がする。笑

・対面する2人の人物を真横からのアングルでとらえ、その二人の間から奥にいる人物が見える、というショットがあった。最近よく見かけるなぁと思ったんだけど、ホン・サンス作品と、あと他にもあったと思う。で、本作では、マッコリの飲み比べシーンがそれに当たるんだけど、だいぶアドリブやらせてる気がした。真木よう子が普通に堪えきれなくて笑ってて、めっちゃキュンときた。笑
井上真央もどっかでそんな感じで笑ってたような気がする。

・井上真央の怒りの演技について、上述のツイートで絶賛されていたんだけど、確かに!花より男子を観なかった私にとって、井上真央といえば子役時代の「キッズウォー ざけんなよ」なので、そもそも怒りの演技で出てきた人ってイメージ。流石だよなあ