はる

クリード 炎の宿敵のはるのネタバレレビュー・内容・結末

クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

前作に続きアツアツの激アツ!!!ビアンカやロッキーたちと同じように手に汗を握り、クリードがダメージをもらう度に心配になり、「立ってくれ」と拳に力が入る映画でした。

劇中でアナウンサーが「まるでシェイクスピアのような」と言ってましたが、その通り"血の運命"ともいえる因縁のストーリー。二人の男の人生が息子二人にのしかかり、まるで呪いのように見えました。
特にヴィクターは父から怨嗟の言葉を浴びせられながら厳しく育てられたようで、中盤まで「ヴィクターが辛い…誰か解放して…」と思いながら観てたんですが、彼も父を愛していて、また冷たいように見えた父も息子を愛していて、最終的には寄り添って二人で走っていく姿が印象的でした。あの試合を以って、クリードとドラゴの呪いは解けたのだと思います。
映画自体も今後続編を作るとしたら、ロッキーシリーズのストーリーを踏襲したものではなく、完全に新規の、アドニス・クリードの物語へと変わっていくんだろうなと思ったりしました。

以下、とりとめのない感想です。

・ドラゴとの1戦目、試合前に「俺はチャンピオンだ」と言い聞かせるように呟くクリードの姿が闇に消えていく。不安定な彼の心情を上手く表しているようでとても好き。
・せっかくのお呼ばれなのにいつものジャージなヴィクター。パッパ、スーツ着てたのに…。
・子どもが聴覚障害かもしれない、というシーン、あの描き方では聴覚障害を持っている、あるいは身内に聴覚障害者がいる観客からすると、ちょっと嫌なシーンなのではないかと思った。もう少し配慮した方がよかったのでは?
・クリードの新規トレーニング場所、サンキングス刑務所の闘技場と無名街を足して2で割った感じ。
・心が整わず、周囲とも調和のない状態で試合に臨んだ1戦目では、ドラゴ陣営の挑発に噛みつき、セコンドの忠告に苛立ち、とにかく冷静さを欠いていて落ち着きがなかったのに、2戦目で整ったあとのクリードはチャンプらしい貫禄に満ちている。
・ヴィクターの入場花道の横で炎めっちゃ燃えてて「ザヌじゃん…」ってなった。
・ビアンカの歌で登場するのずるいやろー!!最高の演出!!!ていうか試合前の入場の演出全部格好よかった。
・母がいた場所が空席になっているのを見てしまったときのヴィクター、そしてそのヴィクターの表情を見て全てを悟るイワン……。辛い…。ヴィクターが暖かい布団の中で幸せそうに寝てる動画とか、二人で美味しいもの食べてる動画とか欲しいやん……。
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