このレビューはネタバレを含みます
復讐のために闘ったクリードは負け、自分のために闘ったクリードは勝った。
誰かや何かのために闘うだけでは、弱いままなのかもしれない。
生まれたばかりの娘をうまくあやせず、困ったクリードはジムにくる。
父親としてではなく、アドニス・クリードとして娘と向き合った時、彼女に見せられる姿がボクサーとしての自分だった。
アドニスとビアンカの子供への接し方はなんとなく好感が持てる。
依存でもネグレクトでもない、適度な距離感がいい。
ドラゴがタオルを投げ入れた時、30年前の悲劇が最も骨身に染みていたのはドラゴだったのだと思ったら泣けた。
総じて良い映画なのだけど、どこか抑え目の演出のせいか、前作ほど盛り上がらなかったような気もする。
でも良い映画。