ガチ星の作品情報・感想・評価

「ガチ星」に投稿された感想・評価

NOOO000ooo

NOOO000oooの感想・評価

4.5
「マダオ映画」に流行の兆しなんて記事を読んだけど「マダオ映画」って「ま」るで「だ」めな「お」っさん映画のようです。

競輪学校の鬼教官が「もがけ」とシゴキ倒すように底辺でもがいているマダオ映画なのは間違いないのだけど、自分としては「まるでダメなおっさん」なんて切り捨てることは出来ない。劇中のまだ挫折を知らない若造がマダオを理解できないように、あるいはレビューで一言「クズ」と切り捨てることができる人のように、僕もマダオを理解できずに大人になるという選択肢も親は用意してくれていたんだけど。
多分、映画なんて見てないでそれなりに勉強して、それなりの大学を卒業して、それなりに安定した会社に就職して、それなりの給料をもらい、結婚して子供が出来て家を買って。。。そんな風波の立たないそれなりに順風満帆な人生を生きれたら、一生マダオのように底辺でもがいている人の痛みに想いを馳せるタイミングなんて訪れないのかもしれない。

実際、この映画で描かれるように、プロ野球選手は小さい頃から野球だけで潰し効かない人が多いのだろうし、若い時ちやほやされたけどセカンドキャリアで新しい曲線を描けず燻ってる人は多く、自分もかつてそうだったように、肉体労働しながら「こんな人生のはずじゃなかった」と自暴し、他人や世間に対して「ツケ」が溜まっていくんだよね。
これは、溜まったツケを完済した上でさらに乗せていく物語だよなと思うのだけど、特に人の心や失った信用を取り返すには、借金と一緒で金利が乗っかってるから実際に借りた金額以上の努力が必要で、さらに良くも悪くも雪だるま式に膨らむんだよ。お金も人の心も。

とにかく僕にとっては子供とのやりとりだったり、元嫁からのメールだったり。。。目を背けたいほど痛すぎて心を掻き毟られちゃう映画であり、そこは静かに怒って欲しかったとか、レースシーンは少しチープに感じるとか減点材料はあるもののほぼ最高な作品だったし、人は底辺を経験した方が人の痛みがわかって優しくなれるというように、圧倒的に優しさに溢れた映画だったと思う。監督さんは立派なマダオで底辺を味わい尽くしたのだろうと思わされるし、主役の安倍さんもそうなのだろうと思わされる迫真の演技だった。

場違いなのは年齢じゃない!

濱崎の頑張ろう、やってやろうと意気込む気持ちが、簡単に誘惑に負けてしまう。
ハッと気づいた時に「俺は何やってんだ!」と自分に激しい憤りを覚える。自分はダメ人間のくせに、他人には説教垂れるし、人の努力を笑う。
でも、なんだか妙にリアルで共感してしまえて。「頑張れよ!」と応援したくなるような男。

ほかの登場人物たちのバックグラウンドにもしっかりとスポットライトを当てていて、同期たちの競輪にかける熱意がヒシヒシと伝わってきた。

ラストはロッキー並みの高揚感。
自転車好きなら観ておいてもいいかも。
道中の駆け引きなど、なかなか迫力あったけど
わかった、って何が解ったんだ?
haomei

haomeiの感想・評価

-
18/10/8 ジャック&ベティ
key

keyの感想・評価

4.5
努力が足りんたい!
もがけ!

クズな主人公が精神的に追い詰められていく…
見ていて辛すぎ…

人のふり見て我がふり直せ とはまさにこの事。がんばろ!!!
きよこ

きよこの感想・評価

3.9
『努力が足りんたい…』
監督の舞台挨拶。リアリティを出すために40前後の泣かず飛ばずの俳優を募集したら、凄い売れなそうな俳優たちが40人。。。控室は異様な雰囲気だったという。そのなかで選ばれたのが彼。まさにカオス。臭いまでしてくる(笑)
10キロ増やしてもらったが、いい人過ぎの上、演技が下手らしく『もっとイライラしろ!』って怒られていたらしい。何となく、母性を擽る。


前半の自堕落っぷりが苛つくし面白いし、このままクズ男でいくのかなって不安だった。観ていて苦しくなった。たぶん情がわくのかもしれない。それが母性本能かもしれない。彼に関わってる人達が不憫でならない。特に息子。そうなんだよ。ダメな男でも親は親。子供は親に夢を描く。親を買い被っている。期待して慕っている。誰からも秘かに許されて愛されていたのが不思議だった。


弱いくせに自己顕示欲が強い。。。

よく見かけるダメ男のパターン。周りにいませんか?貴女の周りに。そして私じゃなきゃって離れられないでいませんか。


だめですよ。早く気づいてくださいね…取り返しがつきませんよ。(誰に発信してるのかしら。。。笑)



私も自分の欲と長年付き合って来たのだけど。まあやっぱり完全に抑制はできないのよね(常套句…)。一番は食欲だけどね。もう長いことダイエットしてるなあと自分では自覚してるのに、人から言われるとカチンとくる。旦那様に『毎年ダイエットしてるよね…』と呟かれる日々とももう終わり。スッキリ、痩せてやったら…旦那様に『痩せすぎて気持ち悪い…』と呟かれる始末。負のループだ。体重を増やすことにしたらオーバーするし(笑)



ここは荒野なのか?桃源郷なのか?あゝなんのこっちゃ…笑。

幸せだ。
まこと

まことの感想・評価

3.9
「もがけ」
私もたいがいダメなとこ多いけど、この映画の主人公ほどじゃない。

40代ダメ親父の再生物語……とまではいかないけど、あまりのダメっぷりに笑いを通り越して軽くイラッとしてしまう。特に女性は堪らないはず。
ダメな大人のせいで子供が我慢や苦痛を強いられるシーンは例え映画の中の世界でも嫌だなぁ。


前半、競輪学校のシーンは悶絶。
後半、いわゆるライバル的な人が登場するんだけど、そこよ掘り下げがちょっと足らないから急展開な印象受けるのがちょっとだけ残念。
何かを成し遂げるための努力ってやっぱり大変。
私も今でこそ経営者の端くれだけど、やっぱりそこに至るまでに勉強しまくった。楽して金を稼ぐなんて夢のまた夢。
世の中には楽して経営者になった人もいることはいるけど、上手くいってない。

心ない同級生から『開業したんでしょ?おめでと~、今度奢ってー!』なんて去年死ぬほど言われたけど、何でたいして交流もないのに奢らなあかんねん。
こっちは楽して稼いどるわけじゃないんだ。







ま、女の子には奢るけどね
takaoka

takaokaの感想・評価

2.5
80年代通り越して70年代、梶原一騎的世界!
主人公が何度もヤル気になってはまたダメになるのが歯がゆくて説明不足。
中年男の人生の再生譚はありきたりな設定だが、「映像はセリフよりも強し」を具現化したような画力の強さに圧倒される。リンクを周回してゴールを目指す競輪の設定も、作品のテイストと主人公にマッチして味わいを感じる。

長年、野球に携わった喪失はとても大きく、積み上げたエゴを全て崩して、再出発することは中々できないものではない。クズな描写が続いても、全てを軽蔑できないと思っていたのだが、想像以上に何度も挫折と失敗を繰り返し、欲に負け続けるので、流石に呆れる。

行き詰る人生の中で焦燥感を抱き、漠然とした日常のやるせなさがギャンブルや酒の依存に繋がり、仕事が続けられない倦怠感の描写は、何とも言えない人間の弱さが漂う。

「努力しかない」と競輪学校の同部屋の年下に、偉そうに吐いた言葉が、ブーメランのように突き刺さる、カッコ悪さと切なさ。分かっているのだが、踏み出せなかったり、継続できないことでもあり、身につまらせる。

主人公と対比である努力家で結果を残す青年が、絶望的な試練に遭遇した時の壮絶な努力。青年のパーソナリティの内的統制に触れることで、目覚める心情描写は熱く、年下の鬼教官がトリガーになるシークエンスも上手い。

レースの着順だけではなく、何かを得るためにだけでもなく、現状を打破する決断と行動の重要性を考えさせられる。
人の人生には其々にドラマがあり、背負うもの人それぞれ。背負うものをエゴとし、エゴをぶつけ合うラストのレースの先にある、僅かな希望の光に感銘を受ける。
江口カンさんが監督ということで鑑賞。

光を足していく感じ、同じ構図で細部を変えていく演出、CM監督らしいな…って感じでした。

中年のダメ男が再起をかけて、人生をかけて競輪に挑む、熱くならない訳がないです。

綺麗にまとまった、美しい作品でした。
もがけ!
>|