旅するランナー

トゥルー・ロマンスの旅するランナーのレビュー・感想・評価

トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)
4.2
【流浪のツキ】

2020年本屋大賞受賞の、凪良ゆう「流浪の月」。
文、更紗、梨花ちゃん、君たちはハズレなんかじゃない。
取り巻く状況が厳しいからこそ、君たちの純粋で美しく切実な関係性が素晴らしいのです。
言葉にできるようなわかりやすいつながりはなく、なににも守られておらず、それぞれひとりで、けれどそれがお互いをとても近く感じさせる、素敵な関係を教えてくれました。
たくさん幸せになってね。

実は、この小説に「トゥルー・ロマンス」が登場します。
愛する者たちの逃避行という共通点があるからでしょう。
で、久しぶりに、クエンティン・タランティーノ脚本、トニー・スコット監督の本作を見直したくなりました。

クリスチャン・ スレーターよ、貴方のためらいがちな野性味がカッコいいこと。
パトリシア・アークエットよ、貴女のピーチの味がする少女のような不思議な女っぷりが魅力的なこと。
ツキがどっちに転ぼうとも、君たちはハズレなんかじゃない。
You're so cool.
You're so romantic.
たくさん幸せにしてくれます。