すずき

トゥルー・ロマンスのすずきのレビュー・感想・評価

トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)
4.5
前情報無しで見ると120%楽しめる作品というものがある、「ホット・ファズ」とか。この映画はそれなので、まだ見てないなら、さっさとこの画面を見るのを止め、鑑賞すべき。

映画オタク・クラレンスはある日、映画館でアラバマという女の子と運命的な出会いをする。しかし、彼女は実はギャングの仕切るコールガールだったが、彼はかまわず結婚する。そして彼はギャングを殺害し、彼らのコカインを(偶然)奪い、二人は逃走する…。

「俺たちに明日はない」のボニー&クライドを彷彿とさせる、アナーキーな愛の逃避行。
たとえ二人を取り巻く状況がどんなに悲惨になっても、二人の間には二人だけの世界が在って、幸せなんだろう。
空港前でソファーに座り、これからの事や幼少の頃の事を話すシーンがお気に入り。

なんだかアナーキーなだけでマトモな恋愛映画みたいなレビューだけど、そこは脚本・クエンティン・タランティーノ。ちょっと頭がおかしい(もちろん、いい意味で!)。
監督はトニー・スコットで多少抑えられているとはいえ、そのシーンいるか?というような会話をカットしない、タランティーノ節も随所に見られる。
また、比較的どうでもいいサブキャラ達までもキャラ立ち過ぎの名優揃いで、しかもそれがあっさり使い捨てられてくw
また、物語の各所に古い映画のワンシーンが映されるが、タランティーノの好みが反映されすぎているw
ラブロマンス要素、ロードムービー要素の他にも、コメディーのような要素があったり、かと思えばかなり痛々しく描かれるバイオレンス要素もあり…、うん、素晴らしい映画だけど、誰に勧めたらいいか分からない!
ラストシーンはタランティーノの脚本とは違った筋書きにしたそうだけど、私はこの映画はそれで正解のような気がする。タランティーノ自身が監督するのなら別だろうけど。

ボニー&クライドを彷彿させる、と書いたけど、「地獄の逃避行」をオマージュしてるらしい(wikipedia調べ)。そっちも観なきゃ!