daiyuuki

ギャングースのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

ギャングース(2018年製作の映画)
4.7
親から虐待され、ろくに学校にも行けず、青春期を少年院で過ごしたサイケ(高杉真宙)・カズキ(加藤諒)・タケオ(渡辺大知)。
社会に見放された3人が生き抜くためにつかんだ仕事は、犯罪者だけをターゲットにした“タタキ"(窃盗、強盗)稼業。
そんなある日、建築資材工具の盗品を流している詐欺屋のタタキの最中に偶然にも振り込め詐欺のアガリ(収益金)の隠し場所を知ることとなった3人。
それは“半グレ"系アウトローによる犯罪営利組織カンパニーとして台頭する「六龍天」のものだった。
「六龍天」に身元がバレないよう、慎重にタタキを繰り返すも、あるきっかけから3人の身元が「六龍天」に知られ、絶体絶命の状況に追い込まれてしまうが、ある筋から「六龍天」のアガリを隠し場所に輸送することことを知り、人生をやり直すために最後のタタキに挑む。
鈴木大介のルポルタージュ「ギャングース家のない少年たち」を元にしたコミックを映画化。
安定した生活を望む若者たちに「年寄りが貯め込んだ金を俺たちが奪って世の中に流通させることで貢献して儲けるんだ」と煽るまるでブラック企業の社員研修のような半グレ集団「六龍天」の社員研修、戸籍もなく前科がありたかられ騙され喰われないように生きる3人の生き様のリアリティ。
生き抜くための金を追うことで精一杯な3人の、切実な生き様と絆。
クライマックスの3人と仲間たちが、「六龍天」のアガリを奪い合う裏切りとバトルの連続のド迫力に息を呑みつつ、強い奴に追いつめられてもしぶとく生き抜く3人のタフな生き様にブチ上がる社会派アクション映画。
daiyuuki

daiyuuki