突然の病に倒れ、歩けなくなった青年。
その青年のリハビリを務める女性理学療法士。
二人のふれ合いと心の葛藤を描きます。
37分という、とても短い映画でした。
まるでドキュメンタリードラマを観ているよう。
主役の理学療法士の女の子も初めて見る子で、その木訥としたしゃべりが新鮮でした。
心から患者と向かい合おうとする真摯な姿勢。
けれど現実の厳しさに思い悩む姿。
とても痛々しかったです
リハビリを受ける青年を演じた落合モトキさんの演技がとにかく素晴らしい。
哀しみ、苦しみ、諦め、どこにぶつけていいのかわからない怒りを全身で表現してくれました。
淡々と進む物語。
でもそれが真実。
ドラマチックな展開はありません。
感動を煽るセリフもない。
でもこれが現実なんだと、いたたまれない思いが心を刺す。
うまく歩けないのは患者だけじゃない。
手助けする側の方もうまく人生歩けていない。
みんなそれぞれ思い悩みながら人生歩き続けて行くんだよなって、今更のように気づかされた作品でした。