JunichiOoya

チョンティチャのJunichiOoyaのレビュー・感想・評価

チョンティチャ(2017年製作の映画)
3.0
「弁セレ2019」
田辺・弁慶映画祭セレクト上映。東京はゲストスピーカーも多彩で盛り上がってるようですが、大阪、シネリーブル梅田は慎ましげに開催中。

初日、石井達也さんの上映があって福田さんを撮った『万歳! ここは愛の道』を拝見したので、もう少しアグレッシブにナショナリティに関わっていくのかな、と思ってたら、随分と端正な作りでした。

石井さんの『すばらしき世界』もそうなのだが、東放学園映画専門学校というのはそもそもがコンサバな映画に強味を持ってるのかも。
ミャンマーとタイの人を両親に持つ高校生が、母と母の現在の連れ合いである日本人男性との関わりの中で「自己同一性」を獲得していく、みたいな話。

40分、という尺もあるけれど、ストーリーに深さ複雑さを期待するのは酷。さらりと(ひどい表現をするなら表面的に)語られる思いをさらりと見物するという感じ。

福田さんご自身は、舞台挨拶なんかを伺うと、育ちの良いナイーブな娘さんという印象。
まとまりのある映画、に拘らず好き勝手に表現を続けていただければと思いました。

それにしても…
「田辺・弁慶映画祭」、コンペの一等賞金30万円てどうなのかしら? 1000万とは言いませんが、「御祝儀」程度を「賞金」と自称するのは違和感あるなぁ。
JunichiOoya

JunichiOoya